浄土宗神奈川教区テレホン法話 第1115話

今回のテレホン法話は、「お盆」についてのお話をさせて頂きます。
お盆と申しましても、地域によって今月7月13日から15日のところと、8月13日から15日の地域とあると思います。時期は違っても、お盆をお迎えする方法は地域の差はあまりないと思います。一般的に13日の夕刻に迎え火を炊いて、極楽にいらっしゃるご先祖様に自宅へ帰ってきて頂きます。迎え火で燃やす物はオガラが一般的で、この時期にはお花屋さんやスーパーなどにも置かれています。
また、地域によってはまずお寺にお墓参りをして、墓地で盆提灯に明かりを灯して、その提灯を道しるべとして、ご先祖様を自宅まで導くという習慣もあります。最近では、実際に迎え火を炊く事が難しくなっていますので、盆提灯を軒先に吊るす事で、その代わりとしているお宅も多いと思います。
ご先祖様のお迎えの仕方、お仏壇のしつらえとしては、13日までにお仏壇を綺麗に掃除して、その前に精霊棚を作ります。一昔前までは、とても手の込んだ棚を作っておられるご家庭もありましたが、最近ではお仏壇の前に小さなテーブルを置き、白い布を掛けて精霊棚にするご家庭を増えてきました。その棚にまこもを敷き、お供物をお供えし、ご先祖様が乗って来る馬をキュウリで作り、極楽にお帰りになる時に乗る牛をナスで作って飾ります。
そして、15日か地域によっては16日に送り火を炊き、ご先祖様に極楽へとお戻り頂きます。このお盆の期間に、家族や親戚が集まって、亡くなった方を偲んだり、ご先祖様へのご供養をして、日頃忘れがちな感謝の気持ちなどを改めて考える時間にして頂きたいと思います。

次回は7月21日にお話が変わります。