浄土宗神奈川教区テレホン法話 第1137話

中郡組 晴雲寺 塚田勝宣

みなさんはお寺・寺院がいつどこで出来たのかご存じでしょうか?
今から約2500年前にインドで生まれたお釈迦様が、森の中で修業をして悟りを開かれブッダ・仏となり、菩提樹という木の下で、弟子達と共に瞑想や修行をしていたのですが、風雨を凌ぐ為の場所が必要とされ、精舎という壁は無く屋根があるだけの建物を立て、そこで共に集団生活された所が最初だとされています。
お釈迦様が仏教を開いての後、僧院や仏塔が石やレンガ等で造られ、その約500年後には、お釈迦様の生涯を物語にした伝記を型として造られた仏像があり、その時に仏を祀るお堂もできました。
さてその後いかにして今ある寺院が建立されたのか、それは仏の教えを世界に広めようとして弟子達がシルクロードを経て、中国漢王朝の時代に、白馬に経典や仏像を積んでやって来た時、当時の皇帝に受け入れてもらい、都のある洛陽という場所に白馬寺という宮殿のような寺が建立され、そのときに寺という文字が使われるようになりました。
また日本に仏教が伝来されたのは、一説には今から1461年前、聖徳太子のいた552年に、当時朝鮮半島にあった百済という国の聖明王により、日本の欽明天皇へ「経典・仏像・僧」が送られたそうです。
この時に百済より学んだ仏教寺院建築が始まりました。もともとお釈迦様が仏となり、弟子達と共に修業をする場、精舎から発展して今の寺院が建立されるまでには、インドから仏の弟子達により、中国・朝鮮・日本へと仏教伝来されたことによって、お寺・寺院ができたのです。

次回は3月1日にお話がかわります。