浄土宗神奈川教区テレホン法話 第681話

 この世の中で最もむずかしいと思われる生き方は、人間らしく生きる事であり、この世の中で最もやさしい生き方も、やはり人間らしく生きることではないでしょうか。
 人間らしくとは単なる「それらしく」と言う意味ではなく、人間と言う意識の上に立って、生きていく毎日の生活の中に考えるものであると思います。
 良識ある生き方、即ち、良い心を持った生き方、人間として良識ある意義をもって一生懸命生きる事なのです。
 お釈迦様もこの「らしく」を追求されたのだと思うのです。
 お釈迦様は、すべての生きとし生けるものすべてが、仏になることのできる性質を持っているのだと言っておられます。この事は、人間なら誰でもが、人間らしく生きる事の出来る事を教え示されているのです。
 人間は、人間として生きるためいろいろな力をもっています、その中で、精神力、知識力、行動力、創造力、集中力等の力が与えられています。この力は、誰もが持っている力であり、これを有効に活かして完全に生きる事なのです。完全に活かされる生活の中で、ほんとうの意味の真意と、ほんとうの価値を見い出していくべきではないでしょうか。

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