浄土宗神奈川教区テレホン法話 第780話

 月影の至らぬ里はなけれども、眺むる人の心にぞすむ。
 この和歌は浄土宗を開かれました法然上人の和歌です。
 月の光りは、山にも里にも隈無く照らしていますが、ただこれを眺める人だけに美しく澄んだ月をみせてくれています。同じように阿弥陀さまの全ての人を救おうとされる慈悲の光りは、阿弥陀さまのみ心をいただいて、お念仏申す人を照らされるのです。
 南無阿弥陀仏と言いますのは、阿弥陀さまどうぞ私を救い導いて下さいということですが、一人の生活でありましても、また家族が大勢いましても、いのちの終わりを考えました時、一人で旅立たなければなりません。
 阿弥陀さまの救いを持つということは、大いなる安らぎを得られるということです。
 心で願っておりますと、それが真の心でありますれば、必ずよい結果となるはずです。
 日々、積み重ねるということがすばらしい力となりますので、南無阿弥陀仏とまず十返のお念仏をご一緒に唱えてみましょう。

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