浄土宗神奈川教区テレホン法話 第880話

新年明けましておめでとうございます。
 私は、港北組大善寺の石川和弘と申します。
昨年4月より、教化団理事として、お世話になっております。

 私の自坊のある町内は皆様のところでも行われているところもあると存じますが、縁起物の獅子舞が正月2日に行われています。
 私は、一昨年より消防団に入団しておりまして、警備を担当しております。
 お囃子の講中の方々と一緒に廻っておりますと、いろんな方がおられます。古くからあるお宅だけでなく、中には外国人の方のお宅もあり、珍しそうに獅子舞を見ていらっしゃる方もいれば、「獅子舞って何ですか?」と素朴な質問をされる方々等々、それぞれ多様な反応があります。

 そうした中で感じましたことは、お寺の行事でもそうですが、昔から行われていることでも、今の人は体験していない方が多いのだな。と思いました。
 子供の健康を祈願する、または仕事の商売繁盛を願う。といったことも知らなければ、理解出来ない方がたくさんいらっしゃいました。

 我々浄土宗宗門の者も、人事ではありません。
 元祖大師法然上人は、易行道、簡単に誰でも出来る行として「南無阿弥陀仏」とお念仏を称えする事をお説きになられました。この簡単に行うことの出来る行でさえも、我々が伝えていかなければ、益々解らない人が増えていくのだな。と改めて感じさせていただいた次第であります。

 新年を迎え、一層気を引き締めてお念仏をおとなえすると同時に弘めていくことを実行していかなければならない。と思っております。

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