浄土宗神奈川教区テレホン法話 第945話

気温もだいぶ冷えてきました。皆様はいかがお過ごしでしょうか? 今年も残すところあと二ヶ月です。皆様も色々な事があったり感じたりとしたと思います。誰もが良い思いをすることがあれば、悪い思いをすることがあります。その考え方や受け方として、まずは今年の残り二ヶ月間だけでも、頭の隅において置いてい生活してみてただきたいことをお話いたします。 原因があって結果があるということを言う際、よく使われる言葉に“因果応報”という言葉があることを知っている方は少なくないでしょう。“因果応報”と聞くとほとんどの方は「自分が悪いことをしてしまったから、それが自分にかえってきた」と思われます。しかし、仏教では悪い意味ではなく善因善果、すなわち「善をした報いで善福を得る」という良い意味で使うことがよくあります。優しい気持ちでいれば善を尽くすことができ、それが必ず他の方にも伝わり、何かしらのかたちで善福を得て自分自身が良い気持ちになることができ、さらに優しい気持ちになることができます。 また、補足ではありますが、悪い意味として決して誰かを恨んだりしてはいけません。『人を呪わば穴二つ』ということわざもございますように、人の事を悪く思い何かしてやろうなどと思っていると自分自身に降りかかってきて、結局自分自身も嫌な思いをしてしまいます。 悪いことがよく目に付いてしまう世の中ではありますが、人の良いところ、自分の良いところを改めて見つめてみてください。 いつもと同じ情景も、また違ったように見えるはずです。

十念

次回は11月1日にお話しがかわります。