浄土宗神奈川教区テレホン法話第978話

京浜組 良忠寺 森本 有史

今は秋のお彼岸中です。お墓参りにはもう行かれましたでしょうか?お彼岸の一週間はご先祖様を偲び、自分が今ここにあることを感謝し、ご先祖様のご供養をすると共に、自らもご先祖様のおられる極楽浄土に往生できるよう精進する一週間です。お墓に花をお供えし、お線香に火を灯します。手を合掌し、心を清らかにして、十遍の南無阿弥陀仏、お十念をお唱えして頂きたいと思います。南無阿弥陀仏と唱える者は、誰でも極楽に往生できるという、法然上人の教えを信じ、阿弥陀様のお力を信じ、お唱え頂きたいと思います。ではここで、「南無阿弥陀仏」とはどのような意味があるのか、簡単に説明させて頂きます。「南無阿弥陀仏」とは「ナムアミダブツ」という古代インドのサンスクリット語を漢字で音写したものです。意味としては、まず最初の2文字「南無」が全てをお任せしますという意味。阿弥陀様に対し、帰依と信頼の心を表します。次の文字「阿」は出来ないという否定の言葉。次の「弥陀」は量るという意味。「阿弥陀」で、量れない・量りしれないという意味になります。そして最後の「仏」は仏様で、悟りを開いた人。以上の6文字を合わせると、「量り知れない偉大なお力を持った仏様に全てをお任せします」という意味になります。お墓の前で南無阿弥陀仏をお唱えする時、この意味をしっかり頭に思いながら、ご先祖様のご冥福と自らの極楽往生を願いながら、お唱え頂きたいと思います。では今月のお話の最後に十遍の南無阿弥陀仏をご一緒にお唱えしましょう。受話器を持ったままでも結構です。それではご一緒にどうぞ。南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏・・・・・・・。
次回は10月1日にお話が変わります。