浄土宗神奈川教区テレホン法話 第1181話

三浦組満宗寺 松江 弘信

さて今年もあっという間に年の瀬になりました。町はクリスマス、年末、お正月と何かと行事の多い気ぜわしい時期ですが、我々仏教徒として大切な日、十二月八日は何の日か知っておられますでしょうか。 釈尊、お釈迦さまが悟りをお開きになられた全仏教徒の聖なる日「成道会」です。
お釈迦様はお悟りを開く前「ゴータマ・シッダッタ」というお名前で、現在のインド、その中の一国であるシャカ族の王子でした。その何不自由無い恵まれた生活を送っている時に、「人は生れて来た時から必ず年老いていき、病気に悩まされ、いつかは死んでしまう」という自然の摂理に気付かされます。この全ての人が逃げる事の出来ない苦しみをいかに受け止め、解決するか。その答えを求め王子の身分、家族の一切を捨てて苦しい修行に励む事を決意されました。その長く苦しい修行の結果、十二月八日悟りをお開きになられました。
平成の成という字に道と書きます通り、全ての人々が救われる道をお悟りになられ、此の教えが仏の教え「仏教」となりました。
皆さんも仏教徒としてお釈迦様のお徳を讃え、教えを喜び、お釈迦さまに手を合せましょう。
次回は十二月の中頃にお話が変わります。