浄土宗神奈川教区テレホン法話 第682話

 西暦に2000年も半年が過ぎ、7番目の月になりました。7という数字はラッキー7とかスリーク7と言われるように最も好まれる数字ではないでしょうか。7番目の月がどうか皆様が幸運に恵まれますように願っております。ところで、仏教には7のつく言葉がたくさんございます。初七日、七七四十九日、七回忌、十七回忌、それから無財の七施という教えもあります。それから、お坊さんが身につけるお袈裟にも七条袈裟というものがあります。そこで、今回はお坊さんの衣体、スタイルについてお話しさせていただきます。
 といいましても、宗派が違いますと衣・袈裟の、色・形はもちろん、お数珠にいたるまですべてさまざまです。先日、神奈川県仏教青年会では、いろいろな宗派の青年僧が一堂に会して法要を行いました。それを見ると何かファッションショーでも見ているかのような感じさえいたしました。しかし、僧侶としてのスタイルの基本は同じであります。
 先ずは、肌じゅばんをつけて白衣を着ます。白衣は日本式の着物ですので帯をしめます。その上に衣を着ます。衣は中国式ですので、左右の腰前で紐で結びます。浄土宗の衣の色は、黒、茶色、萌黄色、紫色、緋色などがありますが、これらはみなお坊さんの階級によって着られる色が決まっております。そしてその上にインド式のお袈裟を身にまとうように着けます。お袈裟は法要の時に用いるものと、法要以外の時に用いるものと、色々な種類がございます。このように、お釈迦様の教えがインドから中国、日本へと伝わったように、当時のものとは当然生地や形は違いますが、我々はインド、中国、日本様式のものを、現在身につけているのであります。
 和服を身につけたときは誰しも同じことだと思いますが、襟元を整える、裾さばきに気を付けるのど、形・見た目に恰好良くなければならないと思います。お話が上手、お経が上手でも、見た目がだらしないと印象を悪くしてしまいますので、最も気を付けたいところであります。

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