浄土宗神奈川教区テレホン法話 第1116話

今回のテレホン法話は、私たち浄土宗が一番大切にしている「お念仏」についてお話しさせて頂きます。
今、このテレホン法話をお聞き頂いている皆様には、お子さんやお孫さんがいらっしゃる方も多いと思います。ちょうど今の時期は夏休みに入り、普段学校にいっている時間に子供達が家にいる事も多いでしょう。
また、もう少しすると8月のお盆の時期が来て、普段は離れて暮らす家族、親戚がお盆休みで集まる機会も増える事と思います。
この貴重な機会に、お子さんやお孫さんと一緒に皆様の菩提寺を訪れ、ゆっくりとお墓参りをしてみてはいかがでしょうか?普段忙しなく暮らすなかで、悩みや苦しみも多いと思います。先祖代々のお墓を前にして、綺麗なお花を生け、お線香に火を灯し、両手の掌を合せ合掌して、ご先祖様へのご供養をする。その時、私たち浄土宗の僧侶もこのテレホン法話をお聞きの皆様も口から出て来る言葉は「南無阿弥陀仏のお念仏」です。
私たち人間は、生まれ、歳をとり、病気になり、そしてやがては死んでいきます。これは誰一人として逃れる事のできない苦しみです。
その昔、法蔵菩薩はこういった悩みや苦しみから人々を救うとお誓いになり、四十八の願いたて、その全てを成し遂げられ、仏様(阿弥陀様)となりました。その18番目の願いがこの誓いです。「もし私が仏になったら、真実の心を持って、深い信心をおこし、極楽浄土に往生したい願い、私の名前を呼ぶ者全てを、わが西方極楽浄土に生まれさせよう。出来なければ、私は悟りを得た仏にはならない」
法蔵菩薩は、現実に仏様(阿弥陀様)となられました。悩みや苦しみの無い世界を極楽浄土といいます。この極楽浄土に生まれ変わる事を極楽往生といいます。「南無阿弥陀仏 なむあみだぶつ・・・」と、ひたすらお称えするその行いが往生のための最も大切な行いなのです。
南無阿弥陀仏のお念仏を心から信じ、実践して下さい。そして、日々忘れがちなお互いを思いやる気持ちや、今ここに生かされているという感謝の気持ちを持って、日々の生活を送って下さい。
テレホン法話をお聞きくださり、有難うございます。このご縁に感謝申し上げます。

次回は8月1日にお話が変わります。