浄土宗神奈川教区テレホン法話 第673話
桜の花咲く四月になりました。四月にはお釈迦様・法然上人のお誕生月でもあります。
また今年の四月から新しい制度での介護保険制度が始まります。肉体の部分で看護を必要としている方たくさんいらっしゃると思いますが、今の時代は心の介護を必要とする方が肉体の介護を必要とする方よりもたくさんいると思います。
お釈迦様も法然上人も心の介護の仕方を教えるためにこの世に誕生されたにかも知れません。今の時代は物質面では豊かな時代であっても心は豊かとは言えません。でも我々は生かされていることに喜びを実感出来るのなら、必ずや心も豊になって行くかと思います。
春は季節から見ても新しい出発の時でもあります。春は生物にとって成長するために力強くなって行く時で、より多くの希望を感じながら、心の豊かさを求めて行く出発の時であると思います。
今はお花見の季節ですが、桜の花を見ながらも仕事や私生活のことで不安なことを思い出すとせっかくの桜の花が美しく見えないし、お花見も楽しくないという経験があるかと思います。
しかし、どんな時にも神仏によって生かされているということを喜びとして感じることができたら、どんなにすばらしいかと思います。いつも神仏に対して感動する気持ちが湧いてくることが出来たら、その人は心の介護をしてもらう側から心の介護をしてあげられる人に変わる第一歩だと言えるのではないでしょうか。