浄土宗神奈川教区テレホン法話 第686話

 皆さん今日は、7・8月には、お寺からお施餓鬼の案内がきたり、お盆にはお寺さんが訪ねて来られてお宅のお仏壇で読経をされますね。また8月16日には箱根や京都から「大文字焼き」「おくり火」の様子が伝えられ、8月24日には町内町内で行われるたのしげな地蔵盆の様子、京都あだい野念仏寺で行われる「千灯供養」の幻想的で敬虔な場面に身のひきしまる思いをされた経験をお持ちの方もあるかと思います。とあれ、夏はお盆を中心に仏教的行事や仏事にふれる機会が多いと思えます。そこで、今回は「南無阿弥陀仏」のお念仏についてお話ししたいと思います。私たちは西方極楽浄土の主様、阿弥陀仏のお浄土へのお救いを求めます。お浄土へは阿弥陀仏様がお救いくださるといわれたのを信じて「なむあみだぶつ」と阿弥陀さまに一心に呼びかければ実現するのだというのです。これがお念仏です。宗祖法然上人のお言葉にも『・・・もろもろの知者たちの沙汰し申さるる観念の念にもあらず、又、学問をして念の心をさとりて申す念仏にもあらず、ただ往生極楽のためには、南無阿弥陀仏を申して疑いなく往生するぞと思いとりて申すほかには別の子細候わず』とあるように、ただひたすらに阿弥陀さまを信じてお念仏しなさい。阿弥陀さまを信じて一心に南無阿弥陀仏のお念仏をとなえなさい。といわれています。阿弥陀さまを信じます。阿弥陀さまお救いください。の願い、さけびは必ず阿弥陀さまのお心に届きますというのです。このお念仏を修する功徳によって、@自分がお浄土にお救いいただけるA自分の思う方へのお浄土安住を願う、ことができるだけではなく、お念仏するこの世の私たちに心の安らぎを与えてくださる。ということだとも思います。阿弥陀さまにおまかせし、お念仏している心の安らぎに、私たちの心に静かなゆとりが生まれ、心たのしい、豊かな毎日が過ごせるということではないでしょうか。

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