浄土宗神奈川教区テレホン法話 第723話
先日のお盆、また日々仏壇に手をあわせる時私たちは、ローソクの火でお線香をつけます。
仏壇に奥ゆかしいお線香の煙や香りがただよう家庭は平和で明るく、一家の繁栄がうかがえます。そして、朝夕に家族がご先祖様に心から手を合せて拝む姿こそ正しい信仰を作りだす基本となるのです。
浄土宗のおつとめは日常勤行式の中で内容が定められています。しかし、日々のおつとめは、お線香をたて一日の報告をしながら話しかけてもいいのではないでしょうか。自分がご先祖様を身近に感じおちついて安心した気持ちにもなるのです。
さて、お線香は、伽羅、沈香、白檀などの香木の粉を固め、細長い棒状にしたものです。中国から伝えられた物です。
よくお線香は何本たてたらよいのでしょうと、たずねられることがありますが、数にとらわれずに、まっすぐに自らの心を静め、清々しい心で拝む姿により信心が深まるのです。
お線香には、一切の汚れを払う力があるといわれています。また、ご先祖様の供養、仏さまの導きによる不思議な功徳があるともいわれています。
私たちは、お線香の煙と香りにより、仏さまのご加護を心に念じ、迷いのない明るい生活を送りたいものです。