浄土宗神奈川教区テレホン法話 第779話

 ホロホロと鳴く山鳥の声を聞けば、父かとぞ思う母かとぞ思う。
 父や母を亡くした人は、子供であろうと、また年を重ねた人であろうと、ふと父を母を思い出します。
 私も風の音が父の呼ぶ声に聞こえたりします。そしてにこやかに笑顔を見せて下さる八十過ぎの女性に出会いますと、母の姿のようにみえてくる。母の姿を心で求めている、いや慕っているのでしょうか。
 いくら年を重ねても子は親を想うのですね。ですから私は善き父、善き母、善き祖父、善き祖母となり、平和な社会を、戦争のない世界を創らなければならないと思っております。
 三つ子の魂百までもと、昔の言葉にもありますように、小さい頃に善い心を植えつけてほしいのです。
 仏さまに手を合わせる子供に育てることを私たちは真剣に考え実行しなければなりません。
 五十年後、百年後も幸せな日本であるために、拝む感謝の姿を子や孫に見せてまいりましょう。

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