浄土宗神奈川教区テレホン法話 第806話
「底ぬけに人を信ずる人間となろう あの人にも この人にも 太陽にも 空気にも まもられていきるわたしたち みんなを信じよう どんな人にも 美しいことば あたたかい ことばで話しかけよう ほとけさまは底ぬけに わたしたちを 信じていてくださる ほとけさまのながいのなかに 底ぬけに人を信ずる人間となろう」
これは、全国青少年教化協議会で制定されている、「仏教の人間像」の一節です。
私達は、決して一人では生きていけません。多くの方に助けられ、そして大自然の中に守られながら生かされているのです。だからこそ、「どんな人にも美しいことば、あたたかいことばで話しかけよう」という和顔愛語の姿が大切なのです。又、和顔愛語とは、人とのコミュニケーションの根本で、その中でのほほえみが、また別のほほえみを生むのです。
仏さまは、常に私達を見ていて下さっています。良い事をした時は、温かい眼でニッコり微笑んで褒めて下さり、悪いことをした時には、しかって下さるのです。
世の中には、何かのはずみで罪を犯してしまった人もいるでしょう。その様な人にも、仏さまの大きな慈悲のお心は向けられているのです。
仏さまは、私たちを底ぬけに信じていて下さっています。そのお心にむくいる為にも、周囲の人に対してはもとより、大自然の動植物にも、あたたかい眼をそそぎたいものです。
どんな人にも、良いところもあれば、そうでない部分もあるのです。底ぬけに人を信じるということは、出来そうでなかなか難しいことです。同じ一生を生きるならば、人を疑いながら生きるよりも、人を信じ、そして許し合いながら生きていくことで、肩をはらない、楽しい人生を送れるのではないでしょうか。