浄土宗神奈川教区テレホン法話 第908話
浄土宗はお念仏をお称えして阿弥陀さまのお力によって、お浄土へ往生させていただきます。
お浄土に往生された方はそこでゆっくりとお過ごしになっているわけではなく、阿弥陀さまのお導きによりお浄土で仏となる為に日々、悟りへのご修行に励まれていらっしゃいます。
そう聞きますと大変そうに思われるかもしれませんが、今は亡き大切な方と再会できる場所でもございます。
お念仏をお称えするものにはやがて、また会える場所があるのです。
そこが阿弥陀さまのお作りになってくださったお浄土であり、我々も導いて頂く、所なのです。
いつかはこの世を去らなくてはなりません。先立たれた大切な方がいらっしゃるお浄土を目指すためにも、日々お念仏をお称えしなくてはなりません。
また、仏事でおこなっている追善回向でお称えするお念仏も先立たれた大切な方のご修行を後押ししているだけでなく、ご自身のお浄土への往生の願いとなっています。
そして今、一緒にご生活されている大切な方やご子孫とも強い繋がりになっていくお念仏は日常に必要となるのです。
つまり、お念仏をお称えし続ければ、阿弥陀様や先立たれた大切な方とも一人一人が離れ離れになることも無く、繋がりが続いていく事になります。
宗祖、法然上人が浄土宗を開かれてから変わらずに続いているお念仏の大切さがいかに尊いものかとお解かりなると思います。
続けるお念仏こそお浄土でも繋がっていくのです。
しばしの別れは辛いけれども、「また、会おうね」が叶うお浄土。往生が叶うお念仏をお称えできるのは幸せな事だと思います。