浄土宗神奈川教区テレホン法話 第918話
新たな年となり、まだまだ厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがおすごしでしょうか。さて、今月、1月25日でございますが、皆様は何の日かご存じでしょうか。今からおよそ800年前、建暦二年、西暦でいえば1212年の1月25日。私たちの浄土宗を開かれた宗祖、法然上人がお亡くなりになられた日でございます。そのお亡くなりになられた1月25日、各地の浄土宗の寺院では法然上人を偲んで法要が行われております。その法要を御忌といいます。御忌というのは本来、天皇や皇后の忌日に行われる法要のことをいいますが、今から500年ほど前に後柏原天皇が当時の総本山知恩院の門跡に知恩院は浄土宗の根本道場であり、また上人の霊跡でもあることから御忌を勤めるよう薦められたことが御忌の始まりでございまして、以来今日に至るまで続けられております。
御忌というのは法然上人のご遺徳を偲んで行われるものですから、やはり法然上人の教えでありますお念仏をお称えすることが大切でございます。法然上人の説かれたお念仏は西方浄土にまします阿弥陀様を思い、「南無阿弥陀仏」とお称えすれば、必ず阿弥陀様はそれを聞いてくださり、お念仏をする者すべてを救い極楽浄土に導いていただけるという教えでございます。皆さんも多かれ少なかれ「南無阿弥陀仏」と口にしたことがあるかと思います。ご先祖さまのご法事の時などはお寺のご住職とご一緒にお念仏をお称えしたことがあるのではないでしょうか。故人を偲んで、あるいはご先祖様を思いお念仏を捧げれば阿弥陀様のもとにおられるご先祖さまも必ずや我々を守ってくださることと思います。
25日の法然上人のご命日には、ありがたいお念仏の教えに感謝して、「南無阿弥陀仏」とお称えいただきたいと思います。また、皆様にはお念仏のある生活を心がけていただきたいと思います。
次回は2月1日にお話がかわります。