浄土宗神奈川教区テレホン法話 第924話

三浦組 三浦 正順 3月も下旬になり、もうすぐ4月を迎えようとしています。
3月、4月といえば、学生であれば、卒業そして入学や就職など、新たなる生活への転換期であり、社会においても、新しい事業の展開や、発展への第一歩を踏み出す時期ではないでしょうか。 私たちは、なにかを始めようとするとき、夢や希望と共に、何か目標を胸にいだきます。スポーツ、学業、仕事、そして遊びでも、時に応じて大小はあるものの「こうやりたい、こうありたい」という思いを持つものではないでしょうか。目標を持つというのはそれ自体、人生をとても充実させるものであります。 もちろん目標が達成できれば、それは素晴らしいことです。ただ、時として目標が達成されずに終わってしまうこともあります。成功と失敗は、全く反対のものではありますが、これは結局はある一つの目標に向かっています。それは何かというと、死という目標です。人間は、一人一人、それぞれ違う人生を送ります。まったく同じ人生を過ごすことはありません。しかし誰でも最後に行き着くのは、かならず死という瞬間です。これは、逃れることのできないものです。では、その目標に向かって前向きに取り組むためには、どうすればよいのでしょう。 それは「南無阿弥陀仏」のお念仏をおとなえすることです。 日々お念仏を称えることで、極楽の世界の阿弥陀様が、その声を聞いておられ、いざ私たちが死を迎えるときには、安らかな極楽の世界に導いてくださるのです。

次回は、4月1日にお話しがかわります。