浄土宗神奈川教区テレホン法話 第932話

三浦組 松江 弘信 前回は、一日一日心をクリーニングする為にお念仏をお称えしましょう。とお話いたしました。しかし、私たちは昨日反省をしてもまた欲張り、腹を立て、愚痴をこぼしてしまいます。これが人間のサガというものです。 私たちは日々生活して思うようにならない事が多々あります。思うようにならない時は腹が立ってきませんか。また、思うようにことが進めば自慢したくなります。人が上手くいっているのを見ると何か悪い事をしているのではないかと、疑いの目で見たり、嫉妬をしたり、してはいないでしょうか。 このような私たちは、厳しい戒律を守ったり、座禅で悟りを開く事はとても難しいことです。法然上人も、心から良い人間にはなりきれないと悩み苦しまれ、なりきれないならば、なりきれないままに救われる道がないものかと修行を続けられました。そして、お念仏に出会われたのであります。阿弥陀様はどうにもならない私たちの為にお念仏を用意して下されたのです。本当に心の隅々まで綺麗に出来ない私たちだからこそ、阿弥陀様を頼んでいかねばならない。と法然上人は生涯をかけて説き続けられました。どうぞ皆様、阿弥陀様のお慈悲を思い、お念仏をお称えする生活をしていただきたいと思います。

次回は6月20日にお話が変わります。