浄土宗神奈川教区テレホン法話 第776話
おぼん
夏になるとお盆の法要がありあります。私の寺では下陣に施餓鬼壇を設けそして茄子や胡瓜に苧殻をつけ、み霊の乗物として、牛や馬の形に作ります。また供物なども豊富に盛ります。
お盆の行事は、『盂蘭盆経』というお経により、仏弟子目連が六神通を得て、父母の恩に報いるために、餓鬼道に落ちて苦しんでいる母を救済しようとし、目連は飯を盛って母に食べさせようとしていたところ、飯食が口に入れる前に炎と化してしまい、ついに食べることができませんでした。これを大いに悲しみ仏陀に尋ねたところ、母の罪根が深く、たとえ孝順の心が深くとも、一人の力ではどうすることもできない。そこで仏陀は、目連に7月15日僧自恣の日雨安居の最終の日にあたり懺悔を行うこの時に亡世の父母及び現在の父母の危難中の者のために、飯百味五果ほかを供え世の甘美を尽くして盆中にのせ、十方大徳の衆僧を供養すべし。又衆僧は施主家のためにみ霊を供養し、その後供養を受けなさい。と言われたのでした。目連は歓喜して盂蘭盆会を催し、母のために供養したのでした、餓鬼の苦しみからのがれることができたのでした。
私の寺では、8月13日から16日までお盆です。多くのお檀家さんが、墓に詣で、手を合わせます。暑い中多くの方が参拝に来られます。
法要が済むと、海岸で浜施餓鬼法要があります。燈籠にみ霊の戒名などを書き込み、時間になると流します。暑い中での法要ですが、ひととおり終わると息をつきます。
8月下旬は海も泳げなくなってきます。
9月に入るとすぐお彼岸となります。
季節の変化は早いものです。