浄土宗神奈川教区テレホン法話 第860話

 みなさんお元気でお過ごしでしょうか?
 6月のテレフォン法話を担当いたしております川崎の正受院住職の朝倉和信と申します。
 前回より法然上人がお師匠さまと仰がれた善導大師のお話をしております。
 前回は浄土宗のおつとめは中心になるお経さまの前後は善導さまの著作からなりたっている旨(むね)をお話いたしました。
 私たちの日常のおつとめは短い詩(うた)のような偈文から成り立っていますが、これはおもに善導さまのあらわされた『法事讃』という書物から抜粋したものであります。
 またおつとめの中で使われる阿弥陀如来さま、観音菩薩さまそして勢至菩薩さまの三尊をたたえる三尊礼があります。
 これは「南無至心帰命礼西方阿弥陀仏」の出だしではじまりますので皆様にもおなじみのおつとめだと思います。
 この三尊礼も実は善導さまが著したものです。
 この三尊礼は『往生礼讃』という書物に収められています。

 自身は是れ煩悩具足の凡夫なり
 (じしんは、これぼんのぐそくの、ぼんぶなり)
 善根は薄少にして三界を流轉して火宅を出でず
 (ぜんこんは、はくしょうにして、さんがいを、るでんし、かたくをいでず)
 今弥陀本弘誓願及び名號を稱することを知る

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