浄土宗神奈川教区テレホン法話 第870話
いよいよ秋のお彼岸です。
お彼岸にはたくさんの方がお寺参りに訪れます。
あるおばあちゃんに「最近はいかがですか?」と尋ねると、「相変わらずいつものままですよ。」と答えになられました。
そうです、「最近あまりお会い出来ませんがいかがですか?」「お変わりはありませんか?」とお尋ねすると、ほとんどの方から「相変わらずで」と返事がかえってくるのです。
だいたいの方がへりくだった意味として使っているようです。
本来「相変わらず」の生活が出来ることは最高なことなのだと思います。
誰しもが、今よりもう一歩上を求めてしまいがちですが、欲張りというものです。
良いことがあれば悪いことがあり、悪いことがあれば必ず良いこともあります。
浮き沈みがあるからこそ私達はもっと良いことを求めてしまいます。
「一寸先は闇」という言葉もあるように、私達にとってこれから何が起こるかなど全く予想もつきません。
ですから、昨日と全く同じ今日、今日と全く同じ明日・・・がおくれることはとても幸せでありがたいことです。
相変わらずで良いではないですか!
この毎日の積み重ねをきっと後でよかったと思う時が来るはずです。
何事も「おかげさま」と思って、精進努力していきたいものです。
是非、「相変わらずで」と言えるように毎日お念仏をお称えしていただきたいと思います。
この積み重ねから自然と「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・」とお念仏がお称え出来れば、これこそ最高の幸せでしょう。