浄土宗神奈川教区テレホン法話 第920話
小田原組 西念寺 小俣慶樹
早いものでもう新年を迎えましてからひと月余りが経ちました。この新年と申しますものも、人それぞれの迎え方がございます。ご家族と迎えます方、お友達と迎えます方、又はお一人で迎えます方。一番大切なのは誰と迎えたかということよりも、これから始まる一年、どう自分と付き合っていくか、これが何より大切なことのように思います。自分を愛するのも自分、自分を理解してくれるのも自分、そして自分が違った道に今足を踏み出そうとするのを止めるのも自分、全て自分との付き合い方によることでしょう。「南無阿弥陀仏」、この言葉を聞いたことはございますか?余計な事は何ひとつ考えず、ひと呼吸して「南無阿弥陀仏」この言葉を10遍唱えてみて下さい。
今から830年もの昔、全ての人々が心から救われることのみを考え開かれた浄土宗。ご本尊である阿弥陀様の名を呼ぶ、この誰でもいつでも出来ます私たちの救いになる教えを伝えてくださった法然上人。「はじめには我が身の程を信じ・・・」このお言葉は法然上人が申したお言葉です。まず始めに自分を知るというのが大切であり必要なことです。自分といかに自分は付き合っていくか。南無阿弥陀仏、全ては阿弥陀様が救って下さる。お念仏とはこんなに有難いのです。自分は土から生まれてきたのではございません。親からの命のリレーにて今の自分の命が伝えられております。この命のリレーを途切らせることなくいついつ迄も、南無阿弥陀仏、阿弥陀様を信じ、そして何より自分を信じ、一日一日を積み重ねていかなくてはなりません。
次回は2月21日にお話が変わります。